「備前焼の甕(かめ)出し」コーヒーを考案 無数の気孔が味をまろやかに【岡山】

 
2023年2月17日(金) 17:30
 

1000年の歴史を持つ備前焼。備前焼のグラスにビールを注ぐと泡立ちがなめらかになるのは良く知られていますが、「美味しくなるのはビールだけでない」と、備前焼の甕(かめ)で寝かせたコーヒーを提供する男性がいます。

「備前焼のコーヒーの味は?」

備前焼の甕に入れておくことによって、少し雑味に近い苦み成分が軽減されます。その名も「甕出しアイスコーヒー」。炭火焙煎した豆からネルドリップで淹れたコーヒーを、備前焼の甕で1日寝かせました。

考案したのは、移動販売や訪問カフェを営むsprout coffee(スプロートコーヒー)の新免和永さんです。備前焼作家から「新型コロナの影響などで、作品の需要が落ち込んでいる」という話を聞き、身近なコーヒーを通じて普及につながればとキッチンカーでの提供を始めました。

(sprout coffee 新免和永さん)「備前焼っていうのは、釉薬を使わないので、中に小さな気孔というものがあるんですけど、それが無数にあることによって通気性がよくなって味が少しまろやかになっていきます」

(大森保彦記者)「備前焼で寝かした甕出しコーヒーを飲んでみます。苦みが少なくてまろやかな感じがします」

日本の伝統的な焼き物と、世界で愛される飲み物の相性の良さに、訪れた人も驚きを隠せないようです。

(客)「めちゃくちゃまろやかですね」
「びっくりしましたね。備前焼(のカップ)で出すところはよくあるんですけど、甕から出すところっていうのは、多分世界初じゃないか」

陶芸体験などができる「備前焼のマルシェ」も計画している新免さん。高価で敷居が高いと思われがちな備前焼のイメージを変えたい、と意気込みます。

(sprout coffee 新免和永さん)「日常の食卓に備前焼が並ぶように、いろいろとこういう活動を通じて広めていければなと思っています」

「備前焼の甕出しコーヒー」普及を目指して各地を巡るキッチンカーです。

Content retrieved from: https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/332434.

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