2023/01/07
特産品の「もち麦」を切り口とした”もち麦の里”として全国に魅力をアピールする兵庫県福崎町は、取り組みを一層進めるため、神戸医療未来大学(同町高岡)、姫路市福本町の穀物加工老舗「寺尾製粉所」との3者間でこのほど産官学の連携協定を締結した。
もち麦振興で産官学の連携協定を結んだ福崎町、神戸医療未来大学、寺尾製粉所の代表者ら
もち麦は大麦の一種で、中・四国地方や九州北部の一部で古くから栽培されてきた。福崎町でも昭和初期に作られはじめ、主に餅やだんごにして食べていたという歴史がある。戦後の食生活の変化によって一度は衰退したが、1980年代半ばから再興を目指して品種改良に着手。1995年にはもち麦を使った麺料理や菓子を提供する「もちむぎのやかた」を福崎町・福崎町商工会・JA兵庫が共同出資する企業で開業するなど、今では福崎名物としてすっかり定着している。
寺尾製粉所のもち麦製品
福崎産の新品種「フクミファイバー」は通常の大麦より鉄分やカルシウムが豊富で、さらに整腸作用や血中コレステロール低下といった機能性が注目される水溶性食物繊維ベータグルカンを多く含むことが特徴だという。
今回の協定は、フクミファイバーを用いた新商品の開発や販売促進が狙い。すでに、神戸医療未来大学は学内食堂でもち麦のソフトクリームやシフォンケーキを提供しており、寺尾製粉所は自社ブランドのもちパンケーキミックスを開発し、JR姫路駅南口の播産館やEC店舗で販売中。3者は兵庫県の「アグリビジネス創出支援事業」の補助金を活用し、まずは新商品「もち麦豆腐」と「もち麦コーヒー」を完成させ、2023年4月の発売を目指す。
開発中のもち麦豆腐
(取材・文=播磨時報社)
寺尾製粉所:寺尾製粉所
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