島根・世界初缶コーヒー 姿無き今、継がれる「風味」 /広島

毎日新聞 2023/1/13 地方版 有料記事 1234文字

生涯をかけてコーヒーを研究した三浦義武氏=島根県浜田市提供

生涯をかけてコーヒーを研究した三浦義武氏=島根県浜田市提供

1965年、世界初の缶コーヒーといわれる「ミラ・コーヒー」が島根県浜田市で誕生した。開発したのは、生涯をかけてコーヒーを研究した三浦義武(1899~1980年)。残念ながらわずか3年で販売終了し、この事実は全国的に広くは知られていない。だが彼が編み出した独自の抽出方法でいれる「ヨシタケコーヒー」は現在も地元で受け継がれている。【目野創】

井野村(現浜田市)の豪農の家に生まれた三浦は早稲田大を卒業し、コーヒーの魅力にとりつかれた。理想の味を求めて研究に没頭。独自の抽出法を確立していった。35年からは東京のデパートで「三浦義武のコーヒーを楽しむ会」を定期的に開き、大評判に。銀座に構えたコーヒー店には多くの文化人も集まったという。だが戦況の悪化に伴って閉店に追い込まれ、帰郷した。

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