長田豊2022年12月14日 10時30分
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製紙大手の大王製紙(四国本社・愛媛県四国中央市)が、食品メーカーや飲料メーカーの製造工程で出るコーヒーかすやもみ殻などの残渣(ざんさ)をパルプに混ぜた混抄(こんしょう)紙の受注生産を、本格的に始めた。費用は一般的な印刷用紙の3~5倍程度かかるが、環境に配慮する姿勢を示したいメーカー側の需要はある、と同社は見ている。
素材の再利用システムを意味する「Re material system」から、生産する混抄紙を「Rems(リムス)」と名付け、専用サイト(https://rems-paper.jp/)も開設した。
同社によると、製造残渣を使った混抄紙はこれまでも10件ほど生産してきたが、個別対応で時間がかかっていた。今後は、専用サイトの受注フォームで残渣の種類などを先に伝えてもらい、受注から生産までの日数を短縮。製造残渣を使っていることを示す独自の認証マークの運用も始める。
今年度中に5件、来年度は20件程度の受注を見込んでおり、食品や飲料のほか、衣料品メーカーなどからの受注も目指す。
若林頼房社長は「より多くの企業と協力し、未来の一翼を担う事業に育てたい」と話した。(長田豊)
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