
オーストラリアのカフェ文化は、世界中のコーヒー好きが惹かれる魅力的な文化として知られています。
例えばメルボルンでは、2,000店以上の個人経営カフェが競い合い、朝6時からバリスタが豆を挽く音が街に響きます。人々は自分好みの細かなカスタムオーダーを持ち、ブランチにはお気に入りの一杯をゆっくり味わう——そんな生活が当たり前です。
こうした背景を知ると、日本で飲むコーヒーにも新しい視点が生まれます。この記事では、オーストラリアのカフェ文化の魅力を、実際に現地で撮った写真もお見せして詳しく紹介します。
ヤマダオージー流カスタムオーダーの例も紹介したので、ぜひ試してみてください!
メルボルンはコーヒーの首都
メルボルンにて知人撮影 オーストラリアには第二次大戦後にイタリア移民によりエスプレッソ文化がもたらされ、その後独自の変化を遂げ、日常的にコーヒーを楽しむ文化が人々に広く浸透しています。
その中でもメルボルンはコーヒーキャピタル(コーヒーの首都)と呼ばれるほど、コーヒーの聖地として国内外から注目されており、コーヒー産業が特に盛んです。
個人経営カフェの熾烈な競争
メルボルンのあるカフェ、知人撮影 メルボルンにはたくさんの個人経営カフェが立ち並んでおり、その数は2,000店以上と言われています。
ほぼコーヒーのみに特化した「コーヒーブティック」と呼ばれるカフェや食事に力を入れたカフェなど、形態は様々ですが、そのクオリティは超一流レストランにも引けを取らないほど高く、各店が独自のこだわりを追求ししのぎを削っています。
一杯のコーヒーから始まる生活
メルボルンのカフェに集まる人々、知人撮影 オーストラリアの街の朝は早く、6時-7時台から、あちこちのカフェでバリスタたちがグラインダーを調整する音が響き始めます。そして駅に電車が到着すると、人の流れがそのまま各カフェへと移っていきます。
平日のカフェは、出勤途中にコーヒーを買うオフィスワーカーで賑わうため、8時から10時がピークです。その時間帯を過ぎると客足は一度落ち着きますが、ランチタイムには2杯目のコーヒーを楽しむ人が再び訪れます。そして、多くの店は15時か16時過ぎには閉店します。
オーストラリアの人々にとって、上質なカフェでの家族や友人とのブランチは、週末の大きな楽しみの一つ。
多くの人が、まずお気に入りのコーヒーをオーダーし、ゆっくりと食事を楽しんだ後、食中または食後にもう一杯コーヒーをおかわりするというスタイルを持っています。
ヤマダちなみにオーストラリアの代表的なエスプレッソドリンクとして「フラットホワイト」が有名ですね。
きめ細かなミルクフォームを合わせたまろやかな味わいが特徴で、現地ではラテと並んで日常的に親しまれています。
オージー流カスタムオーダーを伝授します
実際にカスタムオーダーしたコーヒー、知人撮影 オーストラリアの人たちは自分の好みのコーヒーを熟知しており、ほとんどの人が自分のオーダーレシピを持っています。例えば「ミディアム ダブルショット ラテ ハーフシュガー エクストラホット」など。
複雑なカスタムオーダーも頻繁に聞かれますが、常連客の顔と名前、複雑なカスタマイズをいかに記憶し手際よく提供するかも、バリスタの腕の見せ所です。
オージー流カスタムオーダーの例
・エスプレッソの量:ダブルショット、ハーフショット、クオーターショット、リストレット(少量の湯で抽出した濃厚なエスプレッソ)
・ミルクの種類:牛乳、無脂肪乳、豆乳、アーモンドミルク、オーツミルク
・ミルクの量:多め、少なめ、カップ¾
・ミルクフォーム:多め、少なめ、フォームなし
・温度:熱め、ぬるめ
・砂糖の種類:ホワイトシュガー、ブラウンシュガー、ハチミツ、低カロリー甘味料
・トッピング:チョコレートパウダー、シナモンパウダー、マシュマロ など
オーストラリアスタイルのコーヒーは日本でも購入できる
オーストラリアのコーヒーは、一般的に浅煎りから中煎りが多く、コーヒー豆本来の風味を際立たせることに重点が置かれています。
フラットホワイトなど人気のエスプレッソドリンクに合う、滑らかで爽やかな後味が長く残る風味が特徴です。
日本でもオーストラリアスタイルのカフェが展開されており、コーヒー豆の購入が可能です。
バリスタ世界チャンピオンのポール・バセット氏によるカフェ
オーストラリア東海岸、バイロンベイを拠点とするオーガニックコーヒーのカフェ
シドニー創業のスペシャルティコーヒーロースター
最後に
オーストラリアのカフェ文化は、彼らの食やコーヒーに対する熱いこだわり、バリスタやシェフの職人としての情熱、人と人との温かい繋がりなど、多くのことを教えてくれます。
たとえ日本にいても、その文化に思いを馳せながら、こだわりの空間で口にする自分だけのお気に入りのコーヒーは、きっと特別な一杯に感じられるはずです。

