2021.11.30「THINK COFFEE初出店ファンド」

THINKCOFFEE_SocialReturnIndex説明資料

2022年7月、米ニューヨークで大注目のカフェTHINK COFFEEの日本初上陸が決定!世界トップクラスの透明性を自負する原材料調達を実践し、居心地も世界一を目指す同カフェの開業支援ファンドを募集開始します。

生産者の顔が見えるスペシャルティコーヒーを美味しくいただきながら、社会的インパクトの創出にも貢献できるTHINK COFFEEの日本誘致に成功したのは、日本におけるSDGs推進の第一人者の一人、田瀬和夫氏。1号店を構えるのは、田瀬氏が全面プロデュースする東京都千代田区神田錦町のビル再生プロジェクト『神田SDGsコネクション』。

THINK COFFEEは、コーヒー豆の原価をウェブサイトに記載するなどし売上を中間業者ではなくコーヒー農園の労働者の賃金向上に反映させ、飲んだコーヒーの売上高の一部を生産地域の教育やインフラ整備に再投資して、生産地域の生活水準の向上や社会課題の解決を促進する様々な支援活動を運営しています。「世界で一番、サステナブルと自負するコーヒーを提供し社会的責任に配慮(THINK)するカフェ」です。

本ファンドで集められた資金は、THINK COFFEE1号店の開業資金として、サステナブルな店舗運営の実現に役立てられる予定です。出資者特典として、コーヒーが1年間半額になる会員証(1口あたり1枚)等もご用意いたします。
皆様の温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

本事業のSDGsへの貢献

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本ファンドは「社会的リターン指標設定ファンド」です。対象事業の社会的インパクトを可視化する「社会的リターン」の指標を設定し、その達成状況を出資者のみなさまに定期的にご報告いたします。
本ファンドにご出資いただくことにより、対象事業が地域・社会・環境に具体的にどのように貢献しているか、ファンド運用期間を通してご確認いただくことができます。

社会的リターン指標
本ファンドでは、「E(Environment)」「S(Social)」「G(Governance)」という3つの観点から社会的リターン指標を設定しております。各指標の詳細は、以下の画像をクリックし、PDFでご確認ください。
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もくじ
事業の特長世界トップクラスのサステナビリティを追求する、ニューヨーカーが愛してやまない人気カフェが日本上陸
– コーヒー通を夢中にさせる特別な一杯を、まるでニューヨークに居るかのような空間で
– 美味しいコーヒーを通じて世界の持続可能性に貢献するカフェ
– コーヒーで誰もが社会課題へのアクションを起こせる
– 環境インパクト:ニューヨーク初のリユースカップ無料交換システムを日本でも導入予定
事業構想「日本モデル」でより大きな社会的インパクト創出目指す
– ビル再生プロジェクトとのコラボで磨くSDGsへの「思い(THINK)」
– エコビルにワーキングスペースや教育スペースも

世界トップクラスのサステナビリティを追求する、ニューヨーカーが愛してやまない人気カフェが日本上陸。1号店は神田のビル再生プロジェクト

コーヒー通を夢中にさせる特別な一杯を、まるでニューヨークに居るかのような空間で
世界最先端のトレンドスポットとして誰もが認めるアメリカ・ニューヨーク。
大小様々なカフェがひしめき合うこのニューヨークで「最も居心地がいい」とも評判のカフェが、2022年の夏、日本に初上陸します。

『THINK COFFEE』―

弁護士の資格を持つJason Scherr氏が2006年に創業した同店は、現在、ロウアーマンハッタンを中心にニューヨークに11店舗を構えています。フランチャイズ化や合併のオファーが後を絶たないにも関わらず、THINK COFFEEらしさを貫くために、じっくりと着実に自力で一店舗ずつ展開することにこだわり続けているそう。

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(2006年にニューヨーク大学近くのMercer通りにオープンした1号店。賑わいが絶えない)

THINK COFFEEでは、エチオピア、コロンビア、ニカラグアなどの生産者と直接取引した良質な豆だけを使ったシングルオリジンのドリップコーヒーが人気。

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(手書きのメニュー表は店舗ごとに違って味がある。おススメはシングルオリジンのドリップコーヒー)

コーヒーのお供にピッタリなニューヨークの定番ベーグルやサンドイッチ、そして各店舗のオーブンから直送の自家製焼き立てクッキーなどフードメニューも充実。ハウスセレクションのグラスワインやおつまみ系軽食なども提供しており、学生たちやコーヒーファンのみならず、洗練されたニューヨークのオトナ達がついつい長居したくなる誘惑に満ちています。

THINK COFFEEに賑わいが絶えない理由はそれだけではありません。訪れる人々が味わっているのは、それぞれの店舗が醸し出すTHINK COFFEEならではの居心地の良さです。オーナーが格別の愛情とこだわりを注いで一店舗ずつ大切につくり上げてきたからこその、温もりあふれるゆったりとした空間は、朝から晩まで様々な表情を見せます。「ここの居心地は世界一」と話すニューヨーカーもいます。店舗ごとに違った個性を放つものの、いつどんな時に訪れても笑顔の店員達が「今日は何にする?」と気さくに話しかけてくれることも、THINK COFFEEにまた戻りたくなる魅力の一つです。ホールスペースは、テーブルや椅子、ソファなどの調度品がセンス良くゆったりと余裕を持って配置されていて、Wifi環境も完備し、多くの学生やノマドワーカーにとっても、実用的な憩いの場となっています。

2022年7月に東京の神田錦町に開業予定のTHINK COFFEE日本1号店は、同町のビル再生プロジェクトの目玉の一つ。築50年のビルを一棟フルリノベーションする、再生と創造がコンセプトの未来志向のプロジェクトで、その1・2階が店舗になります。1階と2階を吹き抜けでつなぐなど、伸びやかな天井高が特徴のTHINK COFFEE NY店舗の空気感ごと味わえる店内空間を目指して開店準備が進められています。

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(ニューヨーク店舗の様子。伸び伸びとした天井高。大きな窓からはたっぷりの陽光がさす)
 

美味しいコーヒーを通じて世界の持続可能性に貢献するカフェ
THINK COFFEEが「THINK」たる所以は、勉強熱心な学生でいっぱいの大学の近くで始まったからというわけではありません。同店の真のコンセプトは、美味しいコーヒーを味わいながら、コーヒートレードをめぐる社会的責任や世界の持続可能性への思い(「THINK」)を深め、日常の行いの中で「考えて」行動に移すこと、それこそがより良い世界づくりにつながっている―そういった気づきが自然に促されるような場をつくることだったのです。

現在では、多くのコーヒー店がコーヒー産業の社会的責任やサステナビリティについてそれぞれの考えや立場を表明することは珍しくなくなりましたが、THINK COFFEEは創業の目的そのものが社会的インパクトの創出を目指したものだったのです。

そう、このカフェは、「世界で一番、サステナブルと自負するコーヒーを提供し社会的責任に配慮(THINK)するカフェ」という評判を得ている特別な場所なのです。

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(契約農家で働く男性)

THINK COFFEEが考えるコーヒー事業者にとって最も重要なことは、生産者の方々への責任を果たし、ポジティブな社会インパクトを創出することです。同店では、透明性高く公正にコーヒー豆の取引を行うことを徹底するのはもちろんのこと、コーヒー農園の生産者達に確実に利益が届くような仕組みを構築しています。

以下の表に示す通り、いわゆる「フェアトレード」と「ダイレクトトレード」と称されるコーヒー豆の取引のなかでも、実際の売買売上が生産現場の重労働を担う農業従事者の方々ではなく、仲介業者や農場主にわたってしまうことが少なくないのが現状だそうです。THINK COFFEEはコーヒー豆の流通網の透明性を極限まで高めることで、事業そのものを通じてこの社会課題に真正面から取り組んでいます。

同社は豆の取引価格を産地ごとに丁寧に、いくらで買ったか、それが市場価格に対してどのぐらいのプレミアムを支払っているか、また在庫状況など、サプライチェーンのお金の流れについて比類のない高い透明性をもって自社サイトで公開しています。取引による利益が農業従事者の給料に直接的に反映される農園としか取引をしないという「生産者ファースト」の方針を貫き、グローバル経済の中で最も弱い立場におかれやすい発展途上国の生産者を守るための「責任ある原材料調達」のベストプラクティス、つまり、サステナブルなコーヒー流通が本来あるべき姿を実践しているのがTHINK COFFEEなのです。

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(ニカラグアでのコーヒー農園の風景。特定品種の購入価格を透明性高く発信)

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(出典:THINK COFFEEウェブサイトより。)

THINK COFFEE JAPANの代表を務める田瀬和夫さんは、日本におけるSDGs推進に関する第一人者のひとりです。外務省や国連そして民間の大手コンサルティング企業での豊かな経験を生かして、多くの著名な日本企業にサステナビリティ経営のコンサルティングを提供しています。

「全量の豆の流通を捕捉し管理することは、大規模経営をしている企業には困難な現状があります」と、田瀬さんは話します。「THINK COFFEEが、頑固に成長を急がなかったのは、豆のトレーサビリティを確保できることを確認してから店舗数を増やしているから」と述べます。

ニューヨークのTHINK COFFEEは、その経営の健全性から、米国でお馴染みの成長加速のための合併や投資の打診が絶えないそうですが、創業の目的へのこだわりに妥協せず、社会的インパクトの創出に貢献できる仕組みを確実につくっていくことを何よりも大事なことと考えて、そうしたオファーは基本的にすべてお断りしているそうです。田瀬さんは、「日本でも成長は急がず、年に1店舗程度のペースで増やしていければいい」と話します。

元祖ニューヨークのTHINK COFFEEでは、「コーヒー豆の生産地域のことや、豆の収穫にかかる重労働への理解を深める最適の方法は、シングルオリジン(単一品種)コーヒーを飲むことである」と公言しており、産地が明記されたシングルオリジンを推奨しています。そんなところにも、トレーサビリティへの揺るぎない自信が表れています。

コーヒーで誰もが社会課題へのアクションを起こせる
「一杯の美味しいコーヒーが、責任ある原材料調達について世界が『考える』きっかけになればいいなと思っています」と語るのは、創業者のJason Scherr氏。

THINK COFFEEでは、社会的インパクトの継続的かつ効果的な創出のためには、同じ意志を分かち合う人材の育成が必要という考えから、同店で働く店員の研修プログラムとして、原産国の生産者の方々が働く農園の現場視察を行っており、コーヒーができるまでがいかに重労働であるかを学び、生産者の方々の日常や暮らしぶり、人柄に実際に触れることで、コーヒー産業や流通への理解を深めています。

この現地視察で得た経験をもとに立ち上げた独自のソーシャルプロジェクトもまた、THINK COFFEEのユニークな魅力の一つです。同社は、売上高の一部を生産地域の教育やインフラ整備に再投資して、生産地域の生活水準の向上や社会課題の解決を促進する様々なソーシャルプロジェクトを運営しています。

THINK COFFEEが販売するコーヒー豆の袋は4色のラベルが貼られており、それぞれに意味があります。これらのコーヒーを買うと、売上高の一部はラベルの色が示すソーシャルプロジェクトとしてコーヒー農園で働く労働者の方々のコミュニティ支援に再投資されるのです。
・緑:清潔な生活用水にアクセスする為のインフラ整備
・黄:ニカラグアの農園および近隣住民の住宅環境整備
・青:女性・女の子達の保健衛生環境の向上支援
・ピンク:コロンビアの農園住居の災害対策や住居修繕および移転への支援

同社のウェブサイトでは、これまでに実施された支援の件数がそれぞれ公開されていて、詳細を確認することができます。

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(出典:THINK COFFEEウェブサイトより。)

環境インパクト:ニューヨーク初のリユースカップ無料交換システムを日本でも導入予定
美味しいコーヒーの源は、豆を育む大地が健康であってこそ。THINK COFFEEは、環境負荷の低減にも創業時から非常に高い感度で取り組み続けてきました。

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(ニューヨーク店舗で使われているTHINK COFFEEのハスキーカップ。豆殻を捨てずにリユース)

例えば皆さんは、「ハスキー・カップ」という容器による「ハスキー・スワップ」というリユース手法をご存知でしょうか?コーヒー豆を脱穀する時に生じる豆殻(英:husk/ハスク)でつくられたコーヒーカップである「ハスキー・カップ」の再利用システムのことです。

最初に店舗でコーヒーを買う際にハスキー・カップも一緒に買い、飲み終わった後は次回の来店時に店舗に持っていくと、店舗が使用済みのカップを回収して洗浄し、きれいなハスキー・カップにまたコーヒーをいれてくれます。マイカップやマイボトルとは違い、ハスキー・カップは店舗が毎回きれいに洗ってくれるため、利用者側は持っていくだけでよいという手軽さから、環境配慮に先進的な海外のコーヒー店が続々と取り入れている仕組みです。

ハスキー・スワップによって、年間6,000億個*使われているというコーヒーの持ち帰り容器やプラスチックごみの発生を大幅に削減することが可能になると同時に、原産国で発生するコーヒーハスクの廃棄物を有効活用しながら、消費国の人々がコーヒー流通に思い(THINK)を寄せるきっかけを提供する機会の創出にもつながっていると言えます。
*出典:THINK COFFEEウェブサイト

実はニューヨークではTHINK COFFEEがハスキー・スワップを初めて導入し、その後他店も次々と追随する形で浸透が進んでいきました。THINK COFFEE Japanも、ファンドによる支援を通じた開店準備の一環としてこのハスキー・スワップ導入をできるだけ早く実現し、資源の有効活用の意識の高い日本の方々に、より手軽な形で環境負荷を減らすアクションに参加できるオプションを提供したいと考えているそうです。

「コロナ禍を背景に便利なテイクアウトやデリバリーが拡大する一方で、飲食容器の大量消費の懸念も膨らみます。そんな時代背景も見据えて、日本に新たなリサイクル旋風を巻き起こす一助となりたい」と、田瀬さんはハスキー・スワップの導入に向けた意欲を示しています。

「日本モデル」でより大きな社会的インパクトの創出を目指す

ビル再生プロジェクトとのコラボで磨くSDGsへの「思い(THINK)」
THINK COFFEEが示す生産者への思いやりや責任感、実直に社会課題と向き合う真摯な企業姿勢は、ニューヨーカーだけでなく、同店を訪れる世界中のファンからも熱い共感が寄せられています。在ニューヨークの邦人の間でもファンが多いTHINK COFFEEの日本1号店が出店を予定しているのは、東京都千代田区神田錦町。実はそこには大切な理由がありました。

THINK COFFEE JAPAN代表である田瀬和夫さんとTHINK COFEEとの出会いは2006年。田瀬さんが国連に勤務していたとき、90年代に留学したニューヨーク大学のすぐ近くにあったマーサー通りの第一号店にコーヒーを求めて立ち寄ったのがきっかけでした。

THINK COFFEEに魅了され、ほぼ毎日通い詰める常連になった田瀬さんは、日本に帰国した後も、THINK COFFEEの空間が忘れられず、日本にもああいう空間があったらいいのに・・・と願い続けていたそうです。

外務省や国連を経て、発展途上国の人権問題や飢餓など、世界の最も深刻な社会課題のど真ん中に身を置いてその解決のためにまい進してきた田瀬さんは、ある時、世界を変えるにはビジネスの力が不可欠であるとの思いを抱き、民間の大手コンサル企業の役員に転身。当時日本初のSDG推進部門を立ち上げ、その後、その専門に特化したSDGパートナーズ有限会社を起業し、独立を果たします。名だたる日本発グローバル企業を含む多数の民間企業や地方自治体の経営者を支援し、日本のサステナビリティ経営の進化に深く貢献する傍らで、自らも起業家としてより実践的に社会的インパクト創出を手がけたいと、同志らと共にSDGインパクツを始動。

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その活動の中で、千代田区神田錦町のある開発プロジェクトに目が留まります。安田不動産が所有する築50年の老朽化した雑居ビルを一棟丸ごとリノベーションするアイデア企画に参加した田瀬さんが提案したのは、SDGs推進の発信拠点を創るという企画。これが、地域再生と未来創造という場のコンセプトとぴったりと一致しました。かねてより描いていた理想を形にするまたとないこの機会に、田瀬さんはどうしてもあきらめられなかったTHINK COFFEEの誘致に自らが乗り出しました。ニューヨーク在住の創業者Jason Scherr氏に直談判し、同社への熱い共感と日本上陸の夢、そして拠点での事業計画を持ち込み、「YES」を勝ち取ったのです。

「SDGインパクツとともにTHINK COFFEEを日本に開店できることをとてもうれしく思っています。田瀬さんのサステナビリティに対するコミットメントは、完全にTHINK COFFEEのブランド哲学と一致します。ともに、日本のみなさんに責任を持って調達したコーヒーをご提供できることを楽しみにしています。」とJasonさんは語っています。

田瀬さんは、本国米国以外ではまだ韓国にしか進出していないTHINK COFFEEが築いてきたブランドイメージを大切にしながら、日本ならではの付加価値を添えてブランドのさらなる成長に貢献したいと意欲を語ります。

1号店が出店する千代田区神田エリアは、東京でもトップクラスのコーヒー店集積地帯。愛好家達が足繫く通う著名な専門店も多く所在し、チェーン店から個人経営の純喫茶まで、バラエティ豊かなコーヒーが楽しめる地域です。

「THINK COFFEE1号店をはじめ、SDGsや社会的インパクト創造の発信拠点となり、周辺地域の方々と一緒に神田全体を盛り上げていきたいです」と田瀬さん。6階建ての再生ビルは、全フロアを通して持続可能な未来への取り組みを体現することがコンセプトなのだそうです。

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エコビルにワーキングスペースや教育スペースも
今回THINK COFFEE日本1号店の所在地となる再生プロジェクトを担う安田不動産株式会社のご協力のもと、本邦初公開の独占情報、再生ビルの詳細も併せてご紹介します。

田瀬さんにより「神田SDGコネクション」と命名されたこのビル再生プロジェクトは、SDGsのプロフェッショナルとして磨き上げてきたSDGs推進ノウハウのすべてを盛り込んでいくとのこと。未来志向のアイデアそのままに、家族連れでも楽しめる仕掛けもふんだんに考えているそう。

「近年、SDGsの概念が広まってきたことは非常に喜ばしいことですが、17の目標をキャンペーンバッジのように表層的な使い方にとどまっていることも多く、『もったいない』という強い思いを同時に感じています」と、SDGs推進の提唱者ならではのもどかしさを表す田瀬さん。プラスチックのストローを廃止したことを提唱するなど高い環境イメージを獲得している企業が、その一方で調達活動や人権配慮の点で「ブラック企業」レベルであることも珍しくないそう。従業員や顧客の多様性に配慮していることをアピールしていても、現実にはコーヒー豆のサプライチェーンは相当にグレイか黒に近いそうです。

「SDGsとは本来、すべてのゴールが相互につながって影響しあっていることを認め、パートナーシップをもって達成を目指すもの。国際社会がそれぞれの利害を越えて、人間社会と地球環境の存続を賭けて生み出された人類共有の宝物。部分的な目標達成で終わらず、もっとその目指す世界と意味をここから発信したい。だからこそ、『神田SDGコネクション』は、一から十までSDGsとのつながりが感じられる空間にしていきたいです」と、田瀬さんは語ります。

テナント情報(2021年9月時点)は以下の通り。

1&2階:THINK COFFEE日本1号店

前述のとおり、吹き抜けの贅沢な空間づかいで、ニューヨーク店の雰囲気をそのまま再現することを目指します。なお、ビル全体を再生可能エネルギーで稼働する計画もあり、これはニューヨークの店舗でも、まだ実現できていない試みです。サプライチェーンの人権や環境負荷、生物多様性へのインパクトなどにも包括的に取り組んでいく予定です。
3&4階:シェアードワーキングスペース『Kanga(読み:カンガ)』
THINK COFFEE同様「考える」からネーミングされたワーキングスペース。THINK COFFEEの利用者を含め、じっくりと仕事に没頭したい人向け。防音個室を搭載し、オンライン会議への参加も可能。
5&6階:学習・教育関連スペース(検討中)
様々な企業と提携して、親子でSDGsを学べる空間をつくることが現在検討されています。
「神田SDGコネクション」は、このように、SDGsが目指す世界観や、全ての項目と社会課題を包括的に捉え、事業活動によるインパクトを通じてSDGsとのコネクションを楽しく体験できる日本初の拠点となることを目指し、2022年の夏の開業を目指して準備が進められているそうです。

田瀬さんが、「エムセップ(英 MSEP: Maximum Sustainability Effort Products and Services。製品・サービス全てにおいて持続可能性を最大限追求する努力のこと)の体現」と呼ぶ、骨太なサステナビリティ追求事業の今後がとっても楽しみですね。

「生産者の顔が見える美味しいスペシャルティコーヒーを、本場ニューヨークの空気ごと楽しめて、知らない間に社会的インパクトの創出にも貢献ができてしまう、そんな素敵な体験をお届けしながら、持続可能な未来への『THINK(思いやり)』を育む優しい空間そしてSDGs達成に向けた強力な発信拠点を、一人でも多くの皆さんと共につくっていきたい」と、田瀬さんは語ります。

ニューヨークでじっくりと根強い成長を続け、多くのファンを魅了してきたTHINK COFFEE。日本という土壌で、どのように育っていくのでしょうか。皆さんの温かいご支援の光を受けてすくすくと伸びていきますように。

THINK COFFEE Japanの活動へのご理解と、日本初出店に向けたご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

※2021年12月7日 次のとおり一部修正を実施しました。
・エコビルにワーキングスペースや教育スペースも
 ビルの紹介内容について一部更新しました。
 「神田SDGコネクション」と命名されたこのビル再生プロジェクト 部分の >再生プロジェクト< を追記しました。
※2021年12月9日 次のとおり一部修正を実施しました。
・エコビルにワーキングスペースや教育スペースも
 『神田SDGコネクション』について内容を一部更新しました。

 

Content retrieved from: https://www.securite.jp/fund/detail/7430.

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