コロンビアから専門家来島 コーヒー栽培で技術指導 さまざまな助言とエール送る 徳之島

コーヒー農園で生産者らに栽培についての助言を送るシアボッシュさん=6日、伊仙町喜念

【徳之島総局】伊仙町などと協力して徳之島でコーヒー豆の生産プロジェクトを進める味の素AGF(本社東京、竹内秀樹代表取締役社長)による技術指導が6日、同町喜念のコーヒー農園であった。島内の生産者約30人が参加。コロンビアの農業技師、シアボッシュ・サデジアン・カラハバリさん(60)が講師を務め、コーヒー栽培に関して助言した。

同社は丸紅、伊仙町、徳之島コーヒー生産者会と協定を結び2018年4月から島内のほ場でコーヒーを育てている。シアボッシュさんは土壌学の修士号と植物生理学の博士号を持つ農業エンジニア。コーヒーの栄養学と土壌肥沃(ひよく)度管理の専門家で、数々の研究プロジェクトや論文などに携わっている。

シアボッシュさんは6日、生産者らとともに喜念にある元田和良さん、時任かおりさんの農園を巡り、通訳を介してコーヒーの生育状況の判断基準などを説明。「枝と枝の間隔で生育の速度が分かる」「この土壌はマグネシウムが不足している可能性がある」など専門家の目線で助言した。

シアボッシュさんは徳之島の生産者について「コーヒーへの愛情と、栽培についてもっと知りたい、学びたいという情熱を感じた」と評価し、「徳之島のコーヒーはとてもおいしかった。大量生産ではなく特別感がある高級品としての立ち位置が築けるはず」とエールを送った。

今年4月から栽培に取り組み始めたという時任さんは「シアボッシュさんから生育状況を判断するための助言を多くいただけた。栽培の初心者だが、褒めてくれた部分もあって元気づけられた。今後も増産に取り組みたい」と笑顔を見せた。

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