「ロボットとの共生」世界に発信!研究開発、社会実装の加速促すWRS

「World Robot Summit(WRS)2025 AICHI」が12月12~14日の3日間、愛知県常滑市の愛知県国際展示場で開催された。WRSはロボットの研究開発や社会実装を加速させることを目的とした国際的なイベント。最先端ロボット技術を競い合う競技会や参加企業が開発したロボットの展示・実演などが行われ、企業関係者や家族連れ、学生など多くの人が会場を訪れた。

「モノづくりロボットチャレンジ」では液体洗剤の箱詰め行程の自動化に国内外の7チームが挑んだ

日本、タイ、イタリアから7チームがチャレンジ

WRSは7月の大阪、9月の福島に次いで、今年3回目。大阪・関西万博「未来づくりロボットWEEK」ではコンビニエンスストアの陳列や廃棄の作業を、福島ロボットテストフィールドでは災害現場など過酷な環境での被災者発見や救援物資の供給を、いかにロボットを活用して遂行していくかを競った。

今回は、製造現場の工程を「モノづくりロボットチャレンジ」と題し、日本、タイ、イタリアの3か国から7チームが出場。変形しやすい小さめのケースに、ロボットが持ちにくい形状の洗剤を詰め、そのケースを更に大きめの化粧箱に詰め込むという競技内容で、迅速性、柔軟性、経済性などの評価ポイントを競い合った。

1位の「経済産業大臣賞」を受賞した「Team SIS@PISCO」は、空気圧機器メーカーの「日本ピスコ」(本社:長野県岡谷市)が編成したチーム。「複雑な形ではなく、できるだけ簡単な形で、コストを下げるよう工夫した」(チーム関係者)といい、二つの同じロボットハンドを使い、それぞれが、箱の組み立て、洗剤の詰め込み、梱包(こんぽう)など一連の作業を進めた。

この他、2位の「愛知県知事賞」にはタイから参加した「CPF-TechVista」、3位の「WRS実行委員長賞」には工作機械メーカー「ヤナギハラメカックス」(静岡県吉田町)のチーム「ROBO-SUPPO satellite」が輝いた

多くの観客が競技の様子を見守った

「開発した技術を商材に結びつけて」

表彰式で主催者を代表してあいさつした経済産業省の伊吹英明・製造産業局長は、「いろいろなケースでロボットが活用されていく姿を世界に発信できました。今後はAI活用が重要になり、AIを使いこなせる人材の育成などしっかりやっていく必要があります。政府も支援スキームを作っていくので是非活用してください」などと語った。

実行委員長を務めた佐藤知正・東京大学名誉教授は、「今大会で示された技術力、創造力、チャレンジ精神は、ロボットの新しい可能性を感じさせ、私たちの未来を明るくするものです。今大会を起点に開発した技術を、是非とも商材に結びつける努力をしてほしい」と締めくくった。

伊吹局長(左端)から経済産業大臣賞を授与された「Team SIS@PISCO」

AIバスケットロボットの華麗な技に歓声も

企業展示エリアには、トヨタ自動車、川崎重工業など、日本の産業界を牽引する企業が出展。各企業のブースでは、目にもとまらぬ速さで、細かな作業を正確に続ける産業用ロボットやAIにより人との対話が可能な人型ロボットなどが訪れた人たちを出迎え、多彩なパフォーマンスを披露した。

また、実演コーナーには、大阪・関西万博にも登場したトヨタ自動車のAIバスケットボールロボット「CUE」が登場。シュートやドリブルを繰り返し練習することで、100%に近い確率でシュートを決めるCUEが、華麗なロングシュートやドリブルを披露すると、集まった聴衆から歓声が上がり、盛んな拍手が送られていた。

AIバスケットボールロボット「CUE」は華麗なロングシュートを披露

体験エリアでは、「花王×SMCプレゼンツ 箱詰めロボットチャレンジ」が開催され、子どもたちが、足元のペダルと机に設置されているアームを動かして、ロボットによる箱詰め作業を体験。机の上にバラバラに置かれたものを、アームを使って並べたり、重ねたりすることを通じて、ロボット開発を進めている研究者や技術者が、日々どのような課題に挑戦しているのかを体感していた。

子どもたちを対象にサイドイベントも開催

WRS会場に隣接したエリアでは、「あいちロボフェス」が開催された。子どもたちのロボットへの興味や関心を育てていこうというイベントで、キャッチコピーは「ロボットが支える未来の街でロボットの可能性に触れよう!」――。

未来の街をイメージした「Mall-ショッピングモール-」「Hospital-病院-」「Home-家-」「Factory-工場-」「Entertainment-エンタメ-」の五つのエリアで、約30台のロボットがデモンストレーションなどを繰り広げた。

子ども向けにロボットハンドをイメージした装置を使って、箱詰め作業の一部を体験することができる企画も

また、高校生たちがサポーター企業と力を合わせて、ロボットシステムづくりに挑む「高校ロボットSIリーグ」が開催され、競技部門とエキジビション部門で、未来のロボット開発者たちが、アイデアや技術を競い合った。

関連情報

World Robot Summit(WRS)2025 AICHI

未来づくりロボットWEEK

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