UCC上島珈琲株式会社(以下、UCC)は、水素を熱源としたコーヒー焙煎技術を開発し、10月9日から限定販売します。
環境負荷の低減と独自の味わいづくりを同時に実現したといい、同社によると、来春の量産販売を予定しているそうです。
環境配慮と新たな味わいを両立
UCCによると、従来の天然ガスを用いた焙煎方法と比べて、CO2排出量を大幅に削減できることが水素焙煎の最大の特徴だといいます。
同社は2040年までにカーボンニュートラルの実現を目指しており、この技術はその取り組みの一環として開発されました。
さらに、水素焙煎は味わいの面でも新しい可能性を広げたそうです。
焙煎をめぐるノウハウと水素技術を組み合わせることで、従来の方法では実現できなかった多彩な味覚形成が可能になったと同社。
とくに、火力の調整幅が広いという水素の特性を活かし、より幅広い熱風温度での焙煎が可能になったということです。
独自の香り・味わい・コクと甘さを引き出したコーヒーを限定販売
今回限定販売される商品は、エチオピアG1イルガチェフェ地方産コーヒーです。
その香りや味わいは、水素をエネルギー源とする焙煎が引き出したといい、「オレンジの花のようなフローラルな香り、完熟したベリー系のフルーティな味わい、そしてチョコレートのようなコクと甘さを引き出すことに成功した」と伝えられています。
UCCカフェメルカード(13店舗)、UCC公式オンラインストアでの限定販売にあわせて、10月9日(水)〜12日(土)に東京ビッグサイトで開かれるアジア最大規模のスペシャリティーコーヒーのイベント「SCAJ2024」でも購入できるそうです。
ワンドリップコーヒーは1杯分350円(税抜)から、炒り豆は100g1,500円(税抜)ということです。
2025年4月に世界初の「量産」を予定
UCCは2025年4月に、水素焙煎コーヒーの量産化を計画。今回の限定販売はその前哨戦と位置付けているといいます。
同社はこの技術に関する特許を出願中で、持続可能なコーヒー製造に向けた取り組みを加速させる方針です。
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