UCCグループの外食事業を展開するユーシーシーフードサービスシステムズ(UFS)は、9月1日から兵庫県丹波篠山市の丹波篠山茶を使った「丹波篠山焙じ茶ミルク珈琲」を全国の上島珈琲店で提供している。
UCCグループの地元の兵庫県では、兵庫ならではの食や体験が味わえる「兵庫デスティネーションキャンペーン」(兵庫DC)を県内の自治体と観光事業者、JRグループ、旅行会社が一体となって実施。その一環としてひょうご観光本部は、「兵庫テロワール旅」として全国的に兵庫の魅力を発信するため、県内にルーツを持つ企業に賛同を求め、今回の上島珈琲店とのコラボレーションが実現した。
UCCグループは、兵庫県神戸市に本社を置き、今年で創業90周年を迎え、「これを機会に兵庫に恩返しをしたい」(太田朝之UCCホールディングス執行役員)との想いから今回のコラボを実施。9月1日から10月10日まで兵庫県丹波篠山市の地域産品「丹波篠山茶」を使用した「丹波篠山焙じ茶ミルク珈琲」を各店で提供している。
「丹波篠山茶」の産地、丹波篠山市味間(あじま)地区は、茶の産地のなかでも最も気温が低く、鉱石の多い豊かな土壌、昼夜の寒暖差による丹波霧など恵まれた条件が揃って生まれた。茶葉は、甘味、うま味をじっくり蓄え、高品質かつ上品な味わいが特徴で、上島珈琲店のミルク珈琲とも相性がいい。「丹波篠山焙じ茶ミルク珈琲」には、希少な新芽の葉部分だけを使い、甘さを重視している。販売価格(税込)レギュラーサイズ750円、ラージサイズ870円(ホットとアイスで価格は異なる)。
「丹波篠山焙じ茶ミルク珈琲」をサービスする丹波篠山観光大使の枡谷氏このほど開催した上島珈琲店×兵庫テロワール旅「丹波篠山焙じ茶ミルク珈琲」発売記念発表会で兵庫県産業労働部観光局観光振興課の井川あゆみ観光交流官は、「兵庫テロワール旅により、兵庫の個性や歴史、文化、食体験を通してお客様の好奇心を満たしたい」とし、UCCホールディングの太田執行役員は、「丹波篠山焙じ茶ミルク珈琲は丹波篠山茶をふんだんに使い、豊かな風味が特徴だ。UCCグループの神戸本社、コーヒーアカデミー、珈琲博物館など観光資源を活用も視野に入れながら、新しい兵庫の魅力を発信したい」とあいさつ。
また、阿部剛兵庫DCアドバイザリー・ボード広報部会長は、「兵庫を代表する企業のUCCに、丹波篠山焙じ茶ミルク珈琲を提供してもらい、丹波篠山茶を知ってもらうきっかけにしてほしい」と語り、吉岡稔人UFS常務は「商品化には丹波篠山の茶畑を訪問し、お茶の魅力、歴史、風土を学んでイメージを膨らませた。新芽のみの一番茶を使用し、葉っぱのみの荒茶の提供など現地のお茶組合にお願いした」と商品化までの経過を報告。
枡谷彩愛・第11代丹波篠山観光大使(茶娘)は「篠山茶はひっそりと1200年の歴史を紡いできた。江戸時代をピークに生産量は減少している。農家の高齢化や緑茶離れなど暗いニュースばかりだが、焙じ茶ミルク珈琲の発売を契機に丹波篠山茶が再評価され、茶農家の存続につながることを期待している」と丹波篠山茶をPRした。