不二製油、おからを活用した食物繊維素材「ソヤセル」を新展開/豆乳クリームバター「ソイレブール」はバター代替として注目

不二製油は、新中計「United for Growth 2027」において前中計より取り組んでいる挑戦領域の更なる拡大を掲げる。フラッグシップブランド「GOODNOON」の中核商品である豆乳クリームバター「ソイレブール」の拡販と、新製品である大豆由来の食物繊維素材「ソヤセル」を9月から本格提案している。

「GOODNOON」は、「植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創します。」というビジョン実現に向けたブランドで、「おいしい」の多様な選択肢の提案に注力している。

〈「ソイレブール」、価格上昇が続くバターの代替素材として注目〉

中核商品である「ソイレブール」シリーズは、プラントベースを前面に押し出さずとも機能性や風味で評価を高め、総菜系からスイーツ系まで用途が広がっている。折り込み用の「ソイレブールシート」をはじめ、ポンドタイプや塩味を抑えた「ラフィーネ」などのバリエーションを揃え、用途提案を深めている。

菓子市場ではカカオ価格の高騰を背景にチョコレート製品が値上がりし、菓子売り場が焼き菓子にシフトする傾向がみられる。こうした中で、焼き菓子分野においてソイレブールの採用が増えている。また、価格上昇が続くバターの代替素材としても注目を集める。素材の味を引き立てる特徴から、抹茶をはじめとする風味素材との相性の良さも評価されている。

不二製油 豆乳クリームバター「ソイレブール」不二製油 豆乳クリームバター「ソイレブール」

〈大豆由来の食物繊維素材「ソヤセル」を新展開〉

新製品の大豆由来の食物繊維素材「ソヤセル」は、大豆たん白製造時に発生するおからを活用したアップサイクル品で、豊富な食物繊維を含む。ドーナツ、ピザ、サンドイッチなどベーカリー製品の生地に練り込むことでしっとりとした食感を付与するほか、伸展性や歯切れが向上し、冷蔵保存による生地の老化も抑制する。

不二製油 大豆由来の食物繊維素材「ソヤセル」不二製油 大豆由来の食物繊維素材「ソヤセル」

ホイップクリームやムースを使ったスイーツでは、冷凍保存中のひび割れ抑制や、生地への水分移行を抑える効果を発揮する。さらに、濃厚感や風味の向上、スパイスやハーブの香りを引き立てる特性を持ち、カレーやラーメンなどの加工食品、たれなどの調味料まで幅広い用途が期待される。9月から本格的に顧客への提案を開始しており、すでに採用事例も出始めている。

不二製油「ソヤセル」のメニュー例不二製油「ソヤセル」のメニュー例

同社では、これらの高付加価値品の販売を強化する。

〈大豆油糧日報 2025年10月31日付〉

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