Microsoftは、AIアシスタント「Copilot」の大型アップデート「Copilot Fall Release」を提供開始した。対象地域は米国で、今後数週間をかけてカナダや英国などにも順次展開される。
最大32人までのリアルタイム共同作業が可能な「Groups」機能では、会話の要約、タスク分担、投票結果の集計などをAIが支援。チャットリンクを共有することで、誰でも同じ画面で議論に参加できる。
また、AIが過去の会話内容やユーザーの重要事項を記憶できる「Memory & Personalization」を追加。例えば、マラソンのトレーニング状況や記念日の情報を保持し、必要に応じて呼び出せる。記憶内容の追加・削除もユーザー側で管理できる。
外部サービスとの連携も強化された。「Connectors」では、OutlookやGmail、Google Driveなど複数のクラウドサービスを接続することで、自然言語での一括検索が可能に。必要なメールやファイル、予定などを横断的に探せる。
「Copilot for health」では、ユーザーの健康を意識した機能として導入。健康分野では、ハーバード・ヘルスなど信頼性の高い情報源をもとにした医療情報を提供し、専門医の検索もサポートする。
教育分野では、音声とホワイトボードを活用した対話型学習支援「Learn Live」を展開する。
さらに、視覚的に反応する新キャラクター「Mico」も登場。音声対話中に表情や色が変化し、ユーザーとのインタラクションをより親しみやすくする。
Copilotはほかにも、開いているタブをもとに要点をまとめたり、旅行の予約を提案したりする「Copilotモード」に加え、閲覧履歴を時系列で整理する「Journeys」機能を追加。音声操作によるブラウジングにも対応する。
Windows 11では、Copilotを起動する「Hey Copilot」コマンドが新たに実装され、ロック解除状態で音声操作が可能となった。作業中のファイルやアプリ、会話履歴へも即座にアクセスできる。
これらの機能の一部は、Microsoft 365の有料プランや特定地域・年齢制限などの条件があるが、基本的なCopilot機能はiOS/AndroidアプリやWebブラウザから無料で利用可能。なお、WebブラウザーのMicrosoft Edgeでは、AIが操作代行する「Copilot Actions」を搭載するなど多くのアップデートが行なわれた。





