コーヒー世界2位の秘密 寝食を忘れ豆と向き合う…沖縄市の専門店「豆ポレポレ」

2023年1月30日 5:30

焼き上がったコーヒー豆の香りが室内に広がる焼き上がったコーヒー豆の香りが室内に広がる

焼き上がったコーヒー豆の香りが室内に広がる

[うちな~う](72)

寝食を忘れ、コーヒー焙煎(ばいせん)機の前で、ひたすら豆と向き合う。

沖縄市高原で自家焙煎のコーヒー専門店・豆ポレポレを営む仲村良行代表(44)は20年余り、地道なこの作業を積み重ねてきた。「生豆の色や匂いで質を見極め、火のかけ方と焼き時間を決める。微妙な判断と決断が、香りと味に大きな違いを生む」と言う。

加熱後の豆を手に取り、焼きむらがないか、狙い通りの色か見極める=9日、沖縄市・豆ポレポレの焙煎所加熱後の豆を手に取り、焼きむらがないか、狙い通りの色か見極める=9日、沖縄市・豆ポレポレの焙煎所

加熱後の豆を手に取り、焼きむらがないか、狙い通りの色か見極める=9日、沖縄市・豆ポレポレの焙煎所

独学で技を磨き、2017年、22年の日本スペシャルティコーヒー協会の全国大会で優勝を果たした。18年度世界大会では2位となり、業界のホープとして期待されている。世界大会初代覇者の後藤直紀さんは「私以降、日本人の優勝はない。大会は競技なので絶対はないが、次に世界を取れるのは彼だと思う」と、エールを送る。

焙煎後の豆の色とパソコン画面の数値を、交互に見ながら作業する仲村良行さん焙煎後の豆の色とパソコン画面の数値を、交互に見ながら作業する仲村良行さん

焙煎後の豆の色とパソコン画面の数値を、交互に見ながら作業する仲村良行さん
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一流の焙煎士たちと同じく仲村さんも、職人的な勘とデータを両輪に技術向上を図る。生豆によって、焙煎機を1度単位で温度設定し、焼く時間を決め、その数値をパソコンで管理。「豆の本来持っている良さを最大限に引き出したい」と、研究者並みの情熱で根気の要る作業を続けている。

フルーティーな味わいが楽しめる豆ポレポレのコーヒーフルーティーな味わいが楽しめる豆ポレポレのコーヒー

フルーティーな味わいが楽しめる豆ポレポレのコーヒー

仲村さんは「ハマればハマるほどコーヒーは面白い。この魅力を沖縄から全国に発信し続け、ブームで終わらせることなく、文化と呼ばれるまで定着させたい」と、意気込む。(写真部・下地広也)

焙煎したてのコーヒー豆焙煎したてのコーヒー豆

焙煎したてのコーヒー豆

 

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