グリフィンによれば、使用済みのコーヒーかすには窒素が多く含まれている。この栄養素は、植物が葉緑素(クロロフィル)を生成し、健康に育つために不可欠なものである。また、使用済みのコーヒーかすは多くの家庭で簡単に手に入るため、肥料として無料で利用できる点も大きなメリットだ。
肥料となるコーヒーかすは、すべての植物が求めるものではない。しかし、この持続可能な方法が適している植物もある。グリフィンによれば、コーヒーかすに適した植物は、バラ、アザレア、ブルーベリー、トマト、アジサイ、シダ、シャクヤク、セントポーリア、シャクナゲ、ツバキなどが含まれているという。
「すべての植物がコーヒーかすでうまく育つわけではないので、使う前にその植物の性質をよく調べてください。植物によっては、コーヒーのかすを土に入れるとよく育つものもあります。アジサイがその代表です」と、彼女は説明する。
アジサイの花の色は土壌のpHに影響されることがあるが、コーヒーかすはpHを下げるのに役立ち、アジサイの鮮やかな青や紫の色合いをより豊かにするのだ。
「アザレア、シャクナゲ、ブルーベリーなどの酸性の土を好む植物も、コーヒーかすのわずかな酸性が役に立ちます。ただし、土を酸性に傾けすぎないよう、コーヒーかすの使用量は控えめにすることを忘れないでください」と、続けて注意する。
コーヒーかすを観葉植物に使うには、基本的に2つの方法がある。 土に混ぜる方法と、水で薄めて液体肥料にする方法だ。
グリフィンは「コーヒーかすを土に混ぜて、徐々に栄養価が高まるのを待つのが好きなんです」と、語る。この方法を使う場合、しっかり混ぜ合わせることが重要。使用済みのコーヒーかすを土の層の上に振りかけるだけでは効果が低く、水や他の栄養素が植物に届くのを妨いでしまう可能性があるからだ。
コーヒーかすから液体肥料を作るという方法もある。 約4.5Lの水に、ティースプーン大さじ1杯のコーヒーかすを入れ、ミックスした溶液を、時々かき混ぜながら2、3日ほど放置する。綿のガーゼや目の細かいこし器を使って、その液体からコーヒーかすを取り除く。その後、その液体を使って観葉植物に水をやるだけ。
注意してほしいのは、コーヒーのかすを観葉植物に与えるとき、できるだけ少なめにしよう。
コーヒーかすは使い方を間違えやすい。ロッサーは、コーヒーかすを観葉植物に使うのは注意が必要だと説明する。
「コーヒーかすには植物に有益な微量の栄養素が含まれているが、私たちの平均的なコーヒーの消費量は、観葉植物に肥料として与える量よりもはるかに多いのです。多くやりすぎてしまうと、コーヒーかすの酸性度が土壌を過剰に酸性に傾ける可能性もあります」
ロッサーによれば、植物によっては、ひどい場合根腐れを起こす可能性もあるとのこと。
グリフィンは、反対に観葉植物が喜ぶ栄養素も兼ね備えていることを覚えておいてほしいとも話す。
「例えば、使用済みのコーヒーかすには窒素が多く含まれていますが、カリウムとリン酸も微量に含まれているんです」と彼らは説明する。
要するに、植物の世話にはバランスの取れたアプローチが大切だということ。
「コーヒーかすは有効ですが、適切な水やり、日照、バランスのとれた肥料など、植物の手入れにバランスのとれた方法を取り入れることが重要なのです」と、ロッサーはアドバイスする。
original text : KATY SPRATTE JOYCE